自律神経とは
自律神経失調症や自律神経の乱れなど「自律神経」ってよく聞く言葉だけど、実際のところ何なのでしょうか?
自律神経とは自分の意志とは関係なく、無意識のうちに身体の機能をコントロールしている神経のことです。
(心臓を動かす・消化・栄養を吸収する・排便・老廃物を回収するなど)
この自律神経は交感神経と副交感神経の2つから成り立っています。
2つの神経は本来拮抗するのが普通です。
上記のものはほんの一例でしかありませんが、これは100対0という関係ではありません。
例えば寝ているとき、副交感神経が優位になりますが交感神経が0なわけではないのです。10対90ほどの割合で少しの緊張もあります。
しかしこれが寝ているときでも50対50だったとします。
本来リラックスして疲れをとったりしなければいけない時に、ぐっすり眠れず緊張状態が強かったり、交感神経が優位になりすぎて眠れなかったりするとストレスが溜まり、身体を休ませることができません。
自律神経が正常であれば、昼間は交感神経が優位になり、夜寝るときにはだんだんと副交感神経が優位になっていき眠たくなってくるはずなのです。
このバランスが崩れてくることが、自律神経が乱れるということです。
他にも例を出すと、胃は本来「副交感神経」が優位に立つときに消化の働きをします。
食べ物が胃に入ると、反射的に副交感神経が優位になるのです。
しかし食べた後、すぐに激しいスポーツをしたりすると交感神経が優位に立ってしまい、きちんと消化することができません。
ですから消化不良を起こしたり、体調を悪くしたりしてしまうのです。
もしくは他の理由でこのバランスが崩れていると、食べ物が入っていないのに消化液が出て胃を痛めたり、消化不良が続き嘔吐したり便秘になったりします。
内臓もそうですが、精神的にも交感神経優位が続くと些細なことでイライラしてしまったり、逆に副交感神経優位が続くと不安が募ったり、やる気がでないなどの症状を引き起こします。
このどちらも過度に起こると、パニック障害やうつなどの病気が起こってきたり、内臓の病気になったりします。
また更年期になり女性ホルモンが減少することで自律神経も不安定になったりします。これが更年期障害です。
自律神経はホルモンバランスも担っています。
交感神経・副交感神経どちらが優位のほうが良いというわけではなく、バランスが大切ということです。
当院では
それらを身体からのアプローチを通して、整えていきます。
また患者様それぞれの生活習慣でできることのアドバイスをしたりしながら治療を行います。
「テキトーに」というと最近の言葉の使い方では語弊があるかもしれませんが、当院では「適当に」「やれるときにやれることを」と患者様とお話させていただきます。
毎日これをしなさい!
これだけはやりなさい!
ダイエットや生活習慣を変えようと思っても「強い意志」だけではどうにもなりません。
もちろんそうやってやり遂げる方も見えますが、私自身がそれでうまくいった試しがないのです。
人によってそれぞれですが、自律神経症状を引き起こす方の中にはある特定のことにだけ特に神経質になりすぎてストレスを感じる方も多くいます。
いい加減でもいいのです。
まずは「テキトー」になること。
身体もこころも少しずつ元気にしていきましょう。